2006年にダイアナ元妃を偲んで慈善組織「サンタバリー」を立ち上げ、これまでパトロンを務めてきたヘンリー王子。今年2月、そのパトロンの職を共同設立者であるレソトのセーイソ王子と共に辞任した。その後、組織の新会長であるソフィー・チャンダウカ博士が、組織内でこれまでいじめや女性差別が行われてきたと告発していることが大々的に報じられた。イギリスのチャリティ委員会が告発内容を調査していたが、今週その結果が発表された。委員会はいじめや差別が行われていた証拠は見つからなかったとしつつも、公の場所でバトルを繰り広げたことについて王子と博士の両方を注意した。
それにもかかわらず、王子は博士と委員会を非難する声明を発表。博士も王子の対応方法を批判する声明を出したが、その内容に王子が激怒していることがわかった。関係者が新聞「デイリーメール」に話している。
関係者によると王子を怒らせたのは、博士がダイアナ元妃の名前を出したこと。博士は今回の騒ぎがあっても組織の活動を続けると表明、「ヘンリー王子とセーイソ王子が愛する母であるダイアナ元妃とマモハト王妃を偲んで設立したサンタバリーのビジョンに、私たちはこれからも常に鼓舞され続けるだろう」と述べていた。このコメントを王子は「悪趣味だ」と憤慨しているという。
ヘンリー王子は組織のパトロンには戻らないと発表、強気な姿勢を見せている。とはいえ内面では打撃を受けているよう。そもそも最初にチャンダウカ博士と対立していたのは組織の取締役会で、王子は彼らを支持する姿勢を示すために辞任した。王子は今も取締役会と博士の対立に「打ちのめされ」、今は組織が「破滅する」ことを恐れていると関係者は話す。また王子は「博士が敵意を持って組織を乗っ取った」と捉え、「自分が生涯をかけて築いた事業」を崩壊させたと非難しているとも。関係者曰く「博士はプライドの高さと傲慢さで組織を炎上させている。王子はこれまで19年間かけて、この組織をゼロから築き上げてきた」。新聞「デイリーメール」に証言している。
王子は声明で、これまでサンタバリーを通してやってきたように「今後もレソトとボツワナの子どもたちを支援し続ける」姿勢を示している。博士に対する怒りを乗り越え新たな動きを見せることができるのか、注目が集まっている。