
今年もこれがないと韓ドラ活動は始まらない! 恒例の韓国ドラマのプロ、渥美志保さんによる、今年注目すべき新作や、イケメン俳優たちの動向をトピックス仕立てでお届け。キム・スヒョン、ソン・ジュンギの最新作から、ヒョンビン&ソン・イェジン夫妻のW復帰など韓ドラ界隈のニュースを総まとめ。
ドラマの看板スターたちの25年の新作は?

キム・スヒョン『ノックオフ』
昨年は久々の連続ドラマ『涙の女王』の大ヒットで「韓ドラのプリンス」たる存在を改めて見せつけたキム・スヒョン。にもかかわらず、今年の下半期には早くも次の主演作『ノックオフ』がDiディズニープラスで配信予定!ドラマの舞台は2000年代で、1997年の通貨危機で失業した元エリート会社員のスヒョンが、ブランドのコピー商品を売る違法ビジネスでトップのちいを築いていくお話です。ついにスヒョンが悪役に!?と思いきや、ディズニーのショーケースで見た感じではギラギラ感はあんまりなく、元彼女の検事チョ・ボア(『軍検事ドーベルマン』)と再会し恋が芽生えちゃう的なラブコメ風味の印象です
ピョン・ウソク『21世紀の大君夫人(仮題)』
昨年『ソンジェ背負って走れ』で大ブレイクのピョン・ウソクの新作は、IU共演で下半期に放映の「21世紀の大君夫人(仮題)」。チュ・ジフン主演の伝説のラブコメ『宮 ラブ・イン・パレス』的な立憲君主制の架空の現代韓国を舞台に、王子という身分以外は何も自由にならないウソクと、すべてを手にした財閥のギラギラお嬢様ながら「次女」というIUが出会い、恋によって葛藤を打ち破っていくラブロマンスって感じでしょうか。私はウソク作品では『花が咲けば月を思い』の世子役が大好き、つうのはウソクの品の良さがあまりに世子にハマってるから!あの世子もこの手の葛藤抱えていた人なので、舞台を現代に変えて再び!って感じだし、相手役は『ホテル・デルーナ』のIUって、マジ期待しかありません!っていうか身長差も萌えるんでないのこれ!!ちなみにIUはパク・ボゴム共演の、済州島を舞台にした時代劇も25年公開予定。
イ・ジョンソク『瑞草洞』
一方、IUのナムチンことイ・ジョンソクも上半期後半に新作『瑞草洞(ソチョドン)』が待機中。ソチョドンはカンナム駅があるあたり「いわゆるカンナム」のことで、大企業富裕層エリアなんですけど、同時に最高裁判所がある法曹街なんですね。つうことでドラマは弁護士事務所を舞台に、ジョンソク演じるエリート弁護士を中心に描く法廷&青春もののようです!相手役がムン・ガヨン(『愛と理と』)なんで、ビジュアルの美しさはピカイチのドラマではないかと思います

ソン・ソック『ナインパズル』
『私の解放日誌』で大ブレイクのソックちゃんことソン・ソックは、ディズニープラスの主演作『ナインパズル』が待機中。ソックちゃん演じる刑事は連続殺人鬼を追う刑事で、その相棒がプロファイラーのキム・ダミ(『梨泰院クラス』)たんなんですけども、この人が10年前の一家殺人事件の唯一の目撃者であり容疑者!って話だけ聞いて「サスペンススリラー」って書いてるサイトがめっちゃ多いんですけども、ソックちゃんは刑事らしからぬ変なファッションだし、ダミたんはすっとぼけキャラで、もっと漫画チックでポップな作品です!
ソックちゃんは2月には映画『コメント部隊』も待機中。「君はつねに刑事かヤクザやな!」と言いたくなる、今再びの刑事役ですけど、今回はSNSで世の中を操る悪い若造に翻弄されとります!タイトル言うとネタバレするんで言いませんが、「あの往年の傑作サスペンス」みたいなどんでん返し系映画です!
大忙しのソックちゃんは、4月スタート『天国より美しい』にも出演。死を迎えた主人公が天国で愛する人と再会するドラマらしんですけど、名作『まぶしくて 私達の輝く時間』のスタッフ&キャスト(キム・ヘジャとハン・ジミン)らしいので、ソックちゃんは同作のナム・ジュヒョクのポジションと予想。もう絶対にカッコいいし絶対に泣けるパターンと思います!

ソン・ジュンギ 『ボゴダ:ラストチャンスの地』
二児のパパになったソン・ジュンギは、このお正月にやっと韓国公開の映画『ボゴダ:ラストチャンスの地』が、多分日本でも今年公開するはず!1997年の韓国の通貨危機ですべてを失い南米コロンビアに移住した韓国人一家の苦難を描いた作品です!『アスダル年代記』『ロ・ギワン』『このろくでもない世界で』と、このところ顔が薄汚れている役が多いジュンギですが、お待たせしました!来年は『MY YOUTH』というひっさびさのロマンスもあります!ジュンギ演じるのはかつて超有名子役だった小説家で花屋です!(どんな設定!)一足遅れて平凡な幸せにたどり着いたジュンギが、「会社で生き残るためには恋とかしてられないんだよ」という初恋の女性チョン・ウヒ(『ヒーローではないけれど』)と再会する、みたいな話っぽい!『ユミの細胞たち』のスタッフ製作だし、小説家。で花屋のソン・ジュンギとか、それ聞いただけでもう癒やし満点!
カン・ドンウォン『北極星』
さて韓国は今、実は映画業界がめちゃめちゃ不景気で、これまで映画にこだわっていたスターがドラマに進出!というのがめっちゃ増えてます!今年はそんな映画スターのひとり、カン・ドンウォンがディズニープラス配信の『北極星』で20年ぶりにドラマ復帰!演じるのはミステリアスな国際特別捜査官という役どころで、頭脳明晰な外交官チョン・ジヒョン(『智異山』)とともに、朝鮮半島の平和を脅かすテロの裏にある真実を探るというスパイサスペンスらしいです!本作では製作総指揮もやってます!私は個人的にはカン・ドンウォンとは趣味が合わないんですけども、相手役がチョンちゃんですし、アクションシーンは絶対かっこいいこと間違いなし!

パク・ボゴム「グッドボーイ」ほかまだまだあるスターの新作
その他にも、昨年の年始に既報済みのパク・ボゴム&キム・ソヒョン(『偶然かな』)加えてオ・ジョンセ(『サイコでも大丈夫』)のアクションコメディ『グッドボーイ』、配信開始したばかりのイ・ミンホ&コン・ヒョジンの『星たちがウワサするから』、イ・ジュノの超能力ヒーローもの『キャシェーロー』の3本、さらパク・ソジュンの久々ラブコメ『キョンドを待って』、ソ・イングクとジス(BLACKPINK)主演のバーチャルと現実が交錯するラブコメ『月刊ボーイフレンド』、キム・ソノのラブコメ復帰作『この恋通訳できますか?』とか、タイトルしか情報ないけどチェ・ジョンヒョプの『シャイニング』とか、テギョン(2PM)&ソヒョン(少女時代)の演技ドルコンビ主演の『ナムジュの初夜を過ごしてしまった』とか、よく働くイ・ジェウクの2本立て『ラストサマー』『呑金』とか、チェ・ウシク&パク・ボヨン『メロムービー』とかマジきりないんですけど、まだまだあるんで次のページへ!
イケメンしながらワルもやる?脱王子様なイケメンたち!
チョン・へイン『ベテラン2』
まずは昨年は『隣のMr.パーフェクト』が大ヒットしたチョン・ヘインは、その配信開始チョット前に公開して国民的大ヒットをかました『ベテラン2』が、今年は日本にきっと来るはず!この作品は国民的大スター、ファン・ジョンミンの刑事シリーズなんですけど、ここでヘインくんは自身初の超サイコな役をやってるんですね!それも警察官なの!でもってジョンミン兄貴に見込まれてチームに入りながら、その傍らで悪人をガンガン殺してるんですね! もうラストの兄貴との格闘とか、詳しくは映画見てほしいんですけど、あんなにキラキラなチョン・ヘインともあろう人がそんな目に遭う(ただボコボコにされるとかじゃない)役を引き受けるとは!と私は驚愕しました!ラブコメがあんまり好きじゃない私は「『D.P.』をやったあとに『隣のMr.パーフェクト』を選ぶのか、ヘインくん……」と思ってたんだけども、そらこんな極悪人やったら「オムチナ」やってバランス取りたくなるってもんだよな!と、スターのイメージコントロールに感服!
さてこの映画、実は悪人役でなんとアン・ボヒョンも登場。『え?軍検事ドーベルマン、こんなに落ちぶれちまったのか!?』という元軍人の役なんですけども、映画ではヘインVSボヒョンという、そんなデカいボクサー二人が手すりのない屋上で戦ったら片方死ぬがな!!というすごい見せ場になっております!ボヒョン様にインタビューしたとき「正しい主人公ばっかりやってると飽きてきません?『カイロス』とか『梨泰院クラス』とか懐かしくなりません?」と聞いたら「なりますよぉ~」と言ってたんですけど、そのうっぷんを晴らすべく悪さ爆発でやっております!
アン・ボヒョン『神の玉』『海市の蜃楼』ほか
ちなみにボヒョン様は来年はめっちゃ大活躍で、大俳優イ・ソンミン(『財閥家の末息子』)と共演の男の友情系時代劇『神の玉』と、星をこよなく愛する世子と未来が見えるヒロインのロマンス時代劇『海市の蜃楼』の時代劇2本に、夜中に悪魔のようになるマンション階下の住人を監視する男を描くユナ(少女時代)共演のホラー系ラブコメ『悪魔が引っ越してきた』が下半期に決定。ソウルで傷つき交換教師として引っ越してきた女性を癒やす、ぶっきらぼうだけど優しい田舎青年(しらんけどたぶん)を演じる『スプリングフィーバー』は出演検討中。働きすぎだぞ!
パク・ヒョンシク『宝島』ほか
スラリと長い手足と育ちの良さそうなソフトかつ凛々しい顔立ちが「王子様」そのもののパク・ヒョンシクは、今年はシリアスな復讐劇『宝島』が待機中。ヒョンシクが演じるのは財閥企業デサングループの会長秘書室長で猛烈社員なんですが、実はグループ根こそぎ奪い取ろうと策をめぐらしてる男です!相手役は大物悪役俳優ホ・ジュノ(『なぜオ・スジェなのか?』)で、この人のど迫力と対峙して一皮むけた若手俳優って山ほどいるので、ヒョンシクもそんな感じになっちゃうんじゃないでしょうか
実はヒョンシクはマ・ドンソク主演の『トゥエルブ』にも出演が決まってます!『エターナルズ』から戻ったマ・ドンソクが、商魂たくましく「よっしゃ韓国版作ったるで!」と企画したんじゃないかと勝手に想像する、干支ヒーローものらしく、ヒョンシクが子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥のどれかなーとか考えたりなんかしちゃって!ヒョンシクは耳(耳マニアです)が「3」みたいな形だし、サルとかかな~!スラッとしてるし馬かな!こちらにはソ・イングクも出てるので二人の絡みも期待!
チ・チャンウク『リボルバー』ほか
ディズニープラスに愛される男チ・チャンウクは、ドラマではあんまり悪役やらないんですけど、映画では結構な悪役やってまして、日本で2月公開のチョン・ドヨン主演の映画『リボルバー』で、えええほんとかよ!ってくらい悪くて情けない役で出演中。
ドラマは自身の主演映画『操作された都市』のドラマ版(といっても内容はぜんぜん違うらしい)『彫刻都市』が、これまたディズニーで配信予定。ネットを通じて人生を操作された男の復讐劇らしいんですけども、この復習される側、悪役を演じるのがド・ギョンス(EXO)!
ギョンスといえば特別出演した『君を憶えてる』の悪役をすぐ思い出しちゃうんですけど、この人悪役演じるとめちゃくちゃ怖い、めちゃくちゃ上手いので、すっごい楽しみです!!!もちろん悪役やればソフトなロマンスもの、新作映画『言えない秘密』もご用意しております。こちらは2007年の台湾映画のリメイクで、ギョンス演じる天才的なピアノの才能を持つ音大生と、韓国を訪れた台湾の交換留学生ウォン・ジナ(『ただ愛する仲』)との恋が描かれる予定です!

ロウン「濁流」
俳優としての存在感を増しているロウンは、ディズニープラスで初の時代劇『濁流』が待機中。無法地帯となった漢江の渡し場で過去を隠してチンピラ(みたいな)になった男が、やがて伝説の人物になっていくまでを描く作品のようで、ワイルドなロウンが見られるはず!映画『王になった男』の監督&ドラマ『推奴~チュノ~』『今、私たちの学校は…』の作家の作品なんで、絶対に面白いはず!
『愛不時』カップル、ヒョンビン&ソン・イェジン、夫婦そろって現場復帰!

バラエティ番組「ユ・クイズ on the block」への出演も話題のヒョンビン。ヒョンビンってほんとに映画とドラマ以外にでてこない人で、バラエティ番組への出演はなんと13年ぶりらしいんですけど、見てみたらあなた、なんか幸せなんだね、妻と子供のことどこかで話したかったんだね、って感じしかしません!『愛の不時着』ファンには「リ・ジュンヒョク、幸せに暮らしているんだね」みたいな感じでいいんじゃないでしょうか!でもって子育て一段落ってことで、今年はお二人とも露出再開のようです!
昨年の秋あたり、「なんと大阪にヒョンビンが!」という写真がSNSに出まくってましたが、そこで撮影していたのがディズニープラス配信の「メイド・イン・コリア」。1970年代を舞台に、富と権力への欲望に溺れる男ヒョンビンと、彼の行く手を阻む執拗な検事チョン・ウソンの対立と、彼らの運命を決定づける世紀の事件を描いていくーーと公式とほぼおんなじこと書いてみましたが、なんやらギラッとしたヒョンビンが見られそうな予感!この時代は日本も韓国もめっちゃ激動ですが、チョン・ウソンで思い出す『ソウルの春』とかと同じ時代で79年には大統領暗殺、80年には光州5・18がおきていますので、彼らの運命を決定づける世紀の事件とかはそのへんかもしれません!監督のウ・ミンホには『KCIA 南山の部長たち』の人だし!と雑に予想!
ヒョンビンはこの作品の前に、同じウ・ミンホ監督の『ハルビン』にも出演してまして、こちらも来年には日本に来てほしいもんですけども、何しろヒョンビンが演じるのは伊藤博文を暗殺した安重根なので、日本の表現の自由つうか、自主規制つうか、日本映画業界の懐の深さが問われてるところです!
さて一方の妻ソン・イェジンは、パク・チャヌク監督、イ・ビョンホン共演の『仕方がない』という、なんなのこのタイトルという作品でスクリーン復帰の予定!原案はギリシャの映画監督コスタ・ガブラスの映画『斧:就職に関する危険な案内書』で、経費削減でクビになった中年男が、妻子を養うために必死の就職活動で崖っぷちに追い込まれ、連続殺人犯になってしまうというさすがチャヌクなスリラーです。監督は「原作よりも妻の役割が大きい」と言ってまして、おそらくパク・チャヌクの通常運転で「プッ!」と思わず笑うヘンテコ場面とかでソン・イェジンが活躍するんじゃないかと予想!出産後の復帰作として素晴らしいんじゃないでしょうか!どれもこれもめちゃ楽しみです!
ピョン・ウソク、チェ・ジョンヒョプに続け!遅咲き30代沼落ちイケメン

昨年の日本を盛り上げたピョン・ウソクとチェ・ジョンヒョプ、実は30歳を超えた遅咲きの大ブレイクなんですね。ええと私は昔からあんまり若い男の子に興味がない、男子は30歳を超えてから派なんですが、というのは骨格も筋肉もしっかりと大人っぽいし、感情の機微を表現できるようになるし、包容力もあるけど可愛さもあり、ずっとかっこいいじゃないですかあ!ということで、今年の活躍に期待したい「遅咲き男子」をピックアップしてみました!
ノ・サンヒョン(34)
『サウンドトラック#2』のクールに見えてあたふたなキャラがめっちゃ可愛かったノ・サンヒョン。クールな顔立ちと、え!ほんとに181cm?!(それだけあれば十分ですけども)と思わせるバランスの良い骨格、特に肩幅サイコー。今年はキム・ゴウン共演の『大都会の愛し方』と、キム・ウビンがよくわかんないけどランプの精ジーニーを演じる『すべてが叶うだろう』に出演。