記事に移動

記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がELLEに還元されることがあります。
記事中に記載の価格は、記事公開当時の価格です。

the frank lloyd wright home built in hawaii
Courtesy of Vrbo

フランク・ロイド・ライト設計による名建築に泊まろう

ライトが設計を手がけた宿泊可能な住宅9軒を紹介。5室のベッドルームが入る大邸宅に、ハワイ唯一のライト建築は必見!

By

フランク・ロイド・ライトが設計した住宅は、ライトが死去してから60年以上も経った今もなお、不動産業界で高い人気を誇っている。ライト建築にはもちろん興味があるけれど、買うのはちょっと……そんなあなたにうれしい話が。例えばAirbnbやVRBOで探せば、フランク・ロイド・ライトの名建築の中にバケーションレンタルが可能な物件があるのだ。

たとえば、アリゾナ州フェニックスに広がる砂漠の中に立つノーマン・ライクス邸。彫刻的な外観が印象的なこの邸宅は、ライトには珍しい円形プランの住宅。一方で、ミシガン州のゴッチュ・ウィンクラー邸は、革新的な建築工法を採用した「ユーソニアン・ハウス」の傑作だ。本記事で紹介するフランク・ロイド・ライトがアメリカ国内で手がけた名住宅は、すべて宿泊可能。たとえ短期の滞在でも、忘れられない時間を過ごせるにちがいない。 US版「エル・デコ」より

ノーマン・ライクス邸 Norman Lykes House/アリゾナ州フェニックス

modern architectural structure integrated into a rocky hillside with desert vegetation
Courtesy of the Airbnb Community

周囲に広がる荒々しい砂漠の風景に敬意を示して設計された有機的な外観のノーマン・ライクス邸は、高級住宅地として知られるビルトモアの山々と見事に調和する。竣工は1967年。ライトによる円形建築のひとつで、3ベッドルーム。6人まで宿泊することができ、三日月型のプールと真珠のように輝く光沢で仕上げられたパティオを備える。邸宅の立地と、曲線を描くフロアプランにより、街中と渓谷の絶景を両方堪能できる。

予約はこちら

エラム邸 ELAM HOUSE/ミネソタ州オースティン

frank lloyd wright–designed homes フランク・ロイド・ライト
Courtesy of Vrbo

ミネソタ州南部に立つエラム邸は、ライトが設計した住宅の中でも最大規模。ベッドルームが5室、バスルームが6つ入る。1951年に建てられたこの邸宅には、ウィスコンシン州の採石場から切り出された巨大な石灰岩の柱、ホワイトサイプレス材、テラゾーで設えたフローリング、カンチレバー構造のバルコニー、急勾配の屋根、そして100を超える窓を備える。石材を使った造作は、ライトが自身のために設計した傑作「タリアセン・イースト」と比較されることも多い。

予約はこちら

ADの後に記事が続きます

コーンウェル邸宅 Cornwell House/ハワイ州ワイメア

frank lloyd wright–designed homes フランク・ロイド・ライト
Courtesy of Vrbo

コーンウェル邸に泊まるということは、ハワイでライトが唯一設計した住宅で夜を過ごすということ。完成したのは1995年。彼が世を去った後だ。コーンウェル邸は、実現に至らなかったライトによる設計案をもとに、タリアセン・アソシエイテッド・アーキテクツ、ジョン・ラッテンバリー、そしてフランク・ロイド・ライト財団の協力のもとで建設され、その真正性も確保されている。ベッドルームは3室。ビーチまで車でわずかの距離。窓からは火山を眺めることができる。

予約はこちら

エップスタイン邸 Eppstein House/ミシガン州ゲイルズバーグ

modern living space with large windows and wooden accents
Courtesy of the Airbnb Community

ライトはかつてミシガン州カラマズー郊外に21軒の住宅を構想。このエップスタイン邸は、このプロジェクトの一環として、実際に建てられた4軒のうちのひとつ。現在は「ジ・エーカーズ」と呼ばれる地域に佇む。竣工は1953年。主にコンクリートとマホガニー材を用いたユーソニアン・スタイルの住宅には、ベッドルーム3室が入り、ゲストは5人まで宿泊することができる。2016年には、大規模なリノベーションを敢行。近代的なシステムを取り入れる一方で、ライト建築の特徴は維持されている。3つのテラスがあり、そのうちのひとつは地形を生かし地面よりも低い位置に設置されている。

予約はこちら

ADの後に記事が続きます

スティル・ベンド Still Bend/ミシガン州トゥー・リバース

フランク・ロイド・ライトfrank lloyd wright–designed homes
Courtesy of the Airbnb Community

バーナード・シュワルツ邸と呼ばれることもあるスティル・ベンドは、ネットフリックスの番組『The World’s Most Amazing Vacation Rentals』に登場して以来、人気が高まっている。その理由は明らかだ。1938年、ミシガン湖の近くに建てられたこの家は非常に美しい状態で保存されており、内装はレンガと温もりのある木材に覆われている。家具はカスタムメイド。幾何学的なディテールが美しい高窓からは、1日を通して魅惑的な影を室内に描く陽光が差し込む。さらに注目したいのは、この家がライトが思い描いたアメリカの「ドリーム・ホーム」を体現したものであるということ。この構想は、『ライフ』誌で最初に発表されている。

予約はこちら

メイヤー邸 The Meyer House/ミシガン州ゲイルズバーグ

modern residence with large windows and curved architecture
Courtesy of the Airbnb Community

曲線を描くシルエットと、目を奪う建て付けの家具(リビングに置かれた、布張りのソファと本棚を組み合わせた家具は必見)が高く評価され、メイヤー邸は2018年にくまなく行われた改修の際に数々の賞を獲得した。ライトがユーソニアン・スタイルで設計し、1951年に建てられたこの家に漂う美学は、この後、進化を遂げ数年後にニューヨーク、グッゲンハイム・ミュージアムに結実することとなる。この家には3室のベッドルームが入り、4人まで宿泊することができる。庭はていねいに手入れされており、温かい季節はずっと花を咲かせている。

予約はこちら

ADの後に記事が続きます

ウッドサイド  Woodside/インディアナ州マリオン

フランク・ロイド・ライト frank lloyd wright–designed homes
Marc McAndrews

1995年に竣工したこのちょっと変わった外観の邸宅(リチャード・デイビス博士邸と呼ばれることも)は、インディアナ州中部の緑豊かな地帯に立つ。もともとは1930年代にタホ湖近くの土地のために設計されたこの4ベッドルームの邸宅は、6人まで宿泊可能。もっとも目を引く要素は、間違いなく12メートル超の高さを誇る煙突の頂部だろう。ライトの着想源は、ネイティブアメリカン、スー族のテント(ティピー)。ホストからのメッセージによると、最近新しい冷暖房システムが設置されたとのこと。これにより、1年を通して快適に過ごすことができる。

予約はこちら

ゴッチュ・ウィンクラー邸 Goetsch–Winckler House/ミシガン州オケモス

フランク・ロイド・ライト frank lloyd wright–designed homes
Courtesy of the Airbnb Community

1940年、ランシング郊外に建てられたゴッチュ・ウィンクラー邸は、アメリカ合衆国国家歴史登録財に指定。自然とのつながりを重視したライトのユーソニアン・ハウスの中でも、控えめで小規模な例のひとつだ。約125平方メートルほどの建物には、ベッドルームが2室入り、4人で宿泊するのにぴったり。ただし、空調設備が完備されていないので、涼しい季節に訪れるのがおすすめだ。(床暖房設備は設置されているので、冬は快適に過ごせる。)なによりすばらしいのは、ライト建築の特徴がそのままであるということ。木材を用いたカンティレバー構造やオリジナルの家具も竣工当初の状態が保たれている。

予約はこちら

ADの後に記事が続きます

ペンフィールド邸 The Louis Penfield House/オハイオ州ウィロビー・ヒルズ

contemporary living space with large windows and natural decor
Sarah Dykstra/Penfield House

クリーブランド郊外のウィロビー・ヒルズに立つルイス・ペンフィールド邸は、1955年に竣工。アメリカ合衆国国家歴史登録財に指定されている。約121,406平方メートルの敷地に建つ3ベッドルームのユーソニアン・ハウスは、主に木材とコンクリートブロックで構成されており、大きなガラス窓と平屋根が特徴的。注目すべきは、ライトに発注をしたクライアントが平均より高身長だったため、ドアや出入り口が他の住宅より高く計画されていること。訪れたら、ぜひ目を向けてみてほしい。

予約はこちら


original text: GEOFFREY MONTES
translation : CHISATO YAMASHITA

ADの後に記事が続きます
Page was generated in 3.7576749324799