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ラグジュアリーホテルやライフスタイル系ホテルが数多く誕生した2023年に続き、2024年も話題をさらいそうなホテルが続々と開業予定。本記事では、『エル・デコ』エディターが注目する、2024年夏までに開業するホテルをピックアップ。
ホテル イル・パラッツォ/福岡・春吉

1989年当時「伝説のホテル」と称され、日本を代表するデザイナーの内田繁やイタリアの巨匠アルド・ロッシ、倉俣史朗、エットレ・ソットサス、ガエターノ・ペッシェなど国内外の気鋭デザイナーが参画し誕生した「ホテル イル・パラッツォ」が、2023年10月、34年ぶりにリオープン。外観などはオリジナルをいかしつつ、新しくデザインした家具を採用するなど時代にあわせてアップデート。アルド・ロッシ直筆の絵や内田繁のインスタレーション作品、「ホテル イル・パラッツォ」のために復刻した照明など、館内の装飾品も見逃せない。
Editor's Comment
「福岡市・中洲の近くにそびえ立つ、インテリアデザインや建築の豊かさを楽しむホテルの源流として位置付けられる重要なホテルです。先日リニューアルされ、開業当時のコンセプトを踏襲し、現代的なアレンジが加えられているので必見です。将来的にはエットレ・ソットサスや倉俣史朗らが共演した当時のバーエリアの復刻にも期待」(編集長TARO)

<写真>「ホテル イル・パラッツォ」外観。ロッシは、教会や日本の仏教、寺院などから着想を得てデザインした。

<写真>客室は全77室。マテリアルとカラーはシンプルにまとめ、内田繁がデザインしたソファやチェアなど、特徴ある家具を際立たせるように構成した。

<写真>地下のエントランスに向かう通路は青い壁と照明を配し、アイコニックな空間へ。別世界へ入っていくという演出を施した。
HOTEL IL PALAZZO (ホテル イル・パラッツォ)
住所/福岡県福岡市中央区春吉3-13-1
公式サイト
ホテル虎ノ門ヒルズ/東京・虎ノ門

東京初進出のハイアットのインディペンデント・コレクション・ブランド「アンバウンド コレクション by Hyatt」として、12月6日にオープン。OMAの重松象平が建築デザインを手がけた「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」の1階と11階から14階に位置し、館内すべてのインテリアデザインをデンマークのデザイナーユニット、スペース・コペンハーゲンが手がけた。
客室はスイート30室を含む全205室で、広さ160平方メートルの2層構造が特徴の「虎ノ門スイート」では、宿泊はもちろん、プライベートなイベントにも対応。東京タワーを臨む大都市の風景と北欧デザイナーが手がけた穏やかな室内空間が調和した"東京におけるヨーロッパ体験"を提供する。
Editor's Comment
「世界で活躍するスペース・コペンハーゲンが日本で初めて手がけたプロジェクト。日本と北欧のDNAを融合させ、モダンだけどタイムレスな、ミニマルだけど心豊かに過ごすことができる空間に仕上げています。7年もの構想期間を経て出来上がったホテルに滞在し、見るだけでは感じられない心地よさを体感してみて」(エディターRYOKO)

<写真>32平方メートルの「デラックス ツイン」。客室内の家具や照明も、スペース・コペンハーゲンがデザインした。

<写真>街とのつながりをダイレクトに感じることができるガラス張りのレセプションエリアおよびレストラン&カフェ。グリーンを多く配置することで心地よさも提供した。

東京エディション銀座/東京・銀座

マリオット・インターナショナルグループの最上級ブランド「エディション」の東京2号店として、「東京エディション銀座」がプレオープン。1号店である「東京エディション虎ノ門」に続き、建築を手がけたのは隈研吾。「織る」というコンセプトをもとに、グリーンとメタルによる格子のファサードや、ニューヨークの感性と日本の伝統的なディテールを融合させたインテリアなどで、新世代のラグジュアリーを表現した。14階建てのホテルには、10室のスイートを含む86室の客室のほか、「エディション」のシグネチャーである「Lobby Bar」やホワイトメタルを採用した彫刻的な階段を通った先にある、日本で唯一のパンチにフォーカスしたカクテルバー「Punch Room」、ブロンドオークと白漆喰を使用し和のテイストを取り入れたブラッスリー「Sophie at EDITION」、季節営業の銀座初ナチュラルワインバー「The Roof」など、新たな銀座のランドマークとして、魅力的な場を揃える。
Editor's Comment
「その昔、散々イアン・シュレーガーの洗礼を受けた身としては、いまだにプロジェクトにその名を見つけると反応してしまいます。3年前の『東京エディション虎ノ門』に引き続きの『銀座』。特に15Fのルーフトップバー『The Roof』に注目しています!楽しみですー!!」(ブランデッド コンテンツ シニア エディター TORU)

<写真>13階に位置するペントハウス。ウォールナット材の床と壁にトラバーチンやクリーム色のレザー製の家具が映えるミニマルな雰囲気。

ジャヌ東京/東京・麻布台

「アマン」が新たなコンセプトのホテルプロジェクトを始動、その第一弾となる「ジャヌ東京」が2024年3月にオープンする。位置するのは、トーマス・へザウィックがデザインを手がけ、150以上のブティックやレストランが隣接する「麻布台ヒルズ」のレジデンスA。
ペリ・クラーク・アンド・パートナーズが設計を手がけ、インテリアデザインは「アマン」のインテリアを多数手がけたデニストンのジャン=ミシェル・ギャシーが担当。客室数は、284平方メートルの広さを誇る「ジャヌスイート」を含む全122室。都心のラグジュアリーホテルには珍しい、客室の多くにプライベートバルコニーを備えた、自然光がふんだんに差し込む緑豊かな空間が魅力。インテリアは、静謐な隠れ家のような雰囲気が漂う「アマン」とは対照的に、感覚やイマジネーションを刺激するようなテクスチャーや色彩を使用した躍動感のある雰囲気に仕上げた。
Editor's Comment
「アマンの姉妹ブランドということで、注目している人も多いかと思います。アマン譲りのホスピタリティの高さ、8つのバラエティ豊かなレストラン&バーを備え、東京の新たなランドマークホテルになること間違いなし。温水プールも完備される、約4000㎡のウェルネスエリアにも期待が高まります」(エディター KAORI)

<写真>高い天井をもつギャラリー&レセプション。木工細工が施された格子天井やしめ縄の技法をモダンにアレンジしたアーチ装飾がゲストを温かく迎え入れる。

<写真>25メートルの温水プールがあるハイドロセラピー&サーマルエリアには、日本の銭湯のような独立したラウンジプールや、トルコ発祥のサウナであるハマムやロシア発祥のスチームサウナであるバーニャのほか、9つのトリートメントルームなどを備え、世界トップクラスのウェルネス&スパを提供する。

<写真>レストランとバーは全部で8つ。日本食はもちろん、イタリアン、中国料理、パティスリー、バーなどコンテンポラリーでクリエイティブな新しい食体験を提供する。
ジャヌ東京
住所/東京都港区麻布台1-2-2
公式サイト
シックスセンシズ 京都/京都・東山

2024年春、京都らしい風情ある街並みの京都・東山に日本初進出する「シックスセンシズ 京都」。インテリアは、世界のラグジュアリーホテルやリゾートの設計で知られるBLINK Design Groupが手がけ、“美しさは細部に宿る”というこだわりのもと、日本の伝統的な装飾や有機的なアースカラーを使用した心地よい空間を実現する。
Editor's Comment
「いつ訪れても発見と驚きをくれる街、京都。その中心である東山エリアに新しく誕生する『シックスセンシズ 京都』には最先端のウェルネス&スパができるとのことで早くも気になっています…。自然とのつながりを重視したバイオフィリックデザインを取り入れていたり、子どもと一緒に日本の伝統工芸などを学べるアクティビティの用意があったりなど、これまでにない体験が詰まったホテルで完成が待ち遠しいです」(エディターNORI)

<写真>ゲストと自然を繋ぐ、中庭を取り囲むように配置された客室数は全81室。プライバシーや眺望を最大限に確保したインテリアにこだわった。

<写真>清水寺や祇園などの歴史的な名所やアートギャラリー、小料理店が点在するレトロな路地が多いエリアは観光の拠点としても最適。eバイクの貸し出しも予定しているので、暮らすように滞在できるのもポイント。
シックスセンシズ 京都
住所/京都府京都市東山区妙法院前側町431
公式サイト
バンヤンツリー・東山 京都/京都・東山

2024年夏、バンヤンツリー・グループのフラッグシップブランド「バンヤンツリー」が京都・東山に初上陸。京都市内を一望できる高台に建ち、建築家の隈研吾がデザイン監修を、グローバルでラグジュアリーホテルやレストランのプロジェクトを手がけるDWP Internationalがインテリアデザインを、故・橋本夕紀夫が客室デザインを担当する。客室数は、温泉付きの客室を含め全52室。京都ならではの伝統文化や芸術への深い敬意と京都の景色や環境を活かしたデザインに注目したい。
Editor's Comment
「シンガポール発のラグジュアリー・スパリゾート、バンヤンツリー・ブランドが京都東山に。デザイン監修は隈研吾。なんと天然温泉の源泉を持ち、客室は温泉付き!スパにも温泉を活用したプログラムが準備されるそうで当然楽しみなのですが、さらに能舞台も建設中というのでホテルでどのような時を過ごせるのか期待が膨らみます」(副編集長YUI)

<写真>テラスレストランから舞台を楽しめる配置が魅力の能舞台も建設予定。京都市内では、能舞台のある唯一のホテルとなる。