約900万戸(総務省統計局「令和5年住宅・土地統計調査 調査の結果」に基づく)に及ぶ日本の空き家。その数は、10年以内に3軒に1軒まで増加すると言われている。ここに可能性を見出したAirbnbは、地域や文化にとって貴重な資源である古民家を含む空き家のリノベーションを推進。古民家再生協会と連携しながら「Akiya Design Project」をスタートする。
Airbnb共同創業者兼CEOブライアン・チェスキーは、「日本の家にはデザインがすばらしいものが多く、ホスピタリティも行き届いている。旅行ビジネス市場に関しても、日本は世界最大規模です」と話し、大きな期待を寄せる。
「可能性を秘めた空き家を見つけて、これに投資し、デザインを得意とするスタイルアイコンとマッチング。そして、美しくリノベーションされた宿としてゲストを招き入れる——本プロジェクトは日本独自のものですが、新たなビジネスモデルとなり得ると考えています」
チェスキーは、サンフランシスコの自宅では盆栽を育てるなど日本文化への関心も強い。「古民家に関しては、自然素材が多用され、大地とのつながりを感じさせる点に魅力を感じています」
「Airbnbでは、単なる(宿を探すための)『プラットフォーム』を提供するだけではなく、優れたデザインを住まいに取り入れる手助けをしたいと考えています。いくつもの世代に渡って受け継がれ、時代を超えた美しさを備える古民家は、まさに理想的です」とチェスキーは言う。
「過去と現在を融合させる本プロジェクトが、約900万戸の空き家に対して行われる対策のインスピレーションとなることを望んでいます」
<写真>Airbnb共同創業者兼CEOブライアン・チェスキー。