世界各都市のおしゃれ賢者たちに、愛用ジュエリーやコーディネートの流儀をASK。個性とセンスが宿るジュエリー使いのヒントを探して。【コペンハーゲン編】では、ゴールドスミス(金細工師)、ナターシャ・アマリー・グレントヴォーのジュエリースタイル哲学を深堀り。『エル・ジャポン』7月号より。
Photo:RASMUS ROENNE Coordination:CHIEKO TOMITA
ナターシャ・アマリー・グレントヴォー/1994年生まれ。コペンハーゲンとパリで学び、バルセロナのジュエリー工房で修業、帰国後に自身のブランド「ナターシャ・ファナンダ・ジュエリー」を立ち上げる。ファッションデザイナーとのコラボレーション、ポップアップやイベントなどで定期的に作品を紹介。
「ユニークなフォルムと、ストーリーのあるジュエリーが好き」
「ものづくりの背景にストーリーがあるものや、ユニークなフォルムのジュエリーが好き」と語るのは、コペンハーゲンを拠点にするゴールドスミス(金細工師)のナターシャ。自身のブランド「ナターシャ・ファナンダ・ジュエリー」では、女性の体やスピリチュアル・シンボルなどをテーマにした作品を制作している。
彼女の毎朝のジュエリーコーディネートは、たくさんのリングを着けることから始まる。母親や祖母から贈られたリングと、モダンならせんモチーフの自作リングは外せない定番アイテム。そこに友人の作品や、ヴィンテージの掘り出し物リング、ピアスやネックレスなどを足していく。選ぶ基準はその日の気分次第だ。
そんな彼女の大切なコレクションを収めるジュエリーボックスは、10年前に祖母から譲り受けたもの。「子どもの頃、祖母の家でこのボックスを借りてよく妹と遊んでいたから、思い出もたくさん詰まっています」。
ちょっとした傷や経年変化も魅力と考える彼女にとって、ジュエリーは毎日使うことが一番のケアだという。「一日中家にいるときも、ジュエリーを着けないと、裸でいるような気分になってしまう。ジュエリーは、私のアイデンティティそのものなんです」
Q. ジュエリーボックスの中身を見せて!
10年前に祖母から譲り受けたという、思い出が詰まった宝物のようなジュエリーボックス。上段には、自作のリングやピアス、パリで見つけたヴィンテージや、友人が作った作品が並ぶ。下段には、淡水パールやリサイクルシルバーのジュエリーなどを収納。
ボックスの上にあるナイフは、パリのヴィンテージマーケットで精巧なディテールのデザインに一目ぼれして購入したもの。
Q. 毎日のコーデに欠かせないジュエリーを教えて!
【1】家族との絆や自分のスタイルを表すリング
生命の繰り返しを象徴する自作のらせんリングは、お気に入りのスピリチュアル・シンボルがモチーフに。シルバーリングは祖母から受け継いだもので、恋人からの贈り物だったそう。一番下のリングは、ゴールドスミス(金細工師)専門学校卒業時に、母から贈られた14金とグリーンベリルで制作したもの。
【2】スターモチーフのシルバーネックレス
“ドリーミングスター”という星がモチーフとなった自身のブランドの新作ネックレス。リサイクルシルバーを用いた新しい技法で仕上げられている。
Q. あなたのジュエリーデザインに欠かせない道具を見せて!
自宅のデスク上にある道具類は、ジュエリーの彫刻的なフォルムをワックスで試作する際に使っている。「ワックスが生み出す、繊細ながらも柔らかく、有機的で自然なフォルムに惹かれるんです。その表現に、これらの道具は欠かせません」
Q. いつか手に入れたい、憧れのジュエリーは?
「ゴールドスミス(金細工師)になる前から、『グレイグスト』の世界観のファンでした。私の作品作りにおいては、人、自然、民話、そして芸術が発想源ですが、『グレイグスト』には、それらすべてを1つのデザインに融合させる独自の才能があると思います。特に“ビッグ・ノーム・リング(Big Gnome Ring)”と“ルーシー・イン・ザ・スカイ・リング(Lucy in the Sky Ring)”は、私にとって夢の作品です」
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