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【2024ファッション総括】モード界のニュースな瞬間TOP23
話題となった「ヴィクトリアズ・シークレット」のショーから、デザイナーの電撃退任まで、今年の出来事を一挙振り返り。

2024年は、“革命”と呼べるようなファッションを数多く目にした年だった。ランウェイからレッドカーペットまで、あらゆるルックがこれまでの常識をくつがえし、多様性を称え、スタイリッシュであることの意味を再定義したといえるだろう。
ここでは、2024年に最も記憶に残ったファッションモーメントをご紹介。一年を振り返りながら、チェックしてみて。
From TOWN&COUNTRY
2024年1月:『フュード/確執 カポーティ vs スワンたち』NYプレミア

ドラマ『フュード/確執 カポーティ vs スワンたち』は、作家トルーマン・カポーティが1966年にNYで開催した「Black and White Ball(黒と白の舞踏会)」を基に作られた作品。2024年1月にニューヨーク近代美術館(MoMA)で行われた同作のプレミアには、出演者全員が黒と白の衣装で登場した。
写真は左から、ダイアン・レイン、クロエ・セヴィニー、ナオミ・ワッツ、トム・ホランダー、モリー・リングウォルド、デミ・ムーア、カリスタ・フロックハート。
2024年2月:ザック・ポーゼン、「ギャップ」の副社長兼クリエイティブ・ディレクターに就任

2019年に自身の名を冠したブランドを閉鎖したザック・ポーゼン(写真左)は、2024年2月に「ギャップ」の副社長兼クリエイティブ・ディレクターに就任し、ファッション界に返り咲いた。
5月に行われたメットガラでは、俳優のダヴァイン・ジョイ・ランドルフ(右)のドレスをデザイン。デニム生地だけで作られたこのドレスは高く評価され、「ギャップ」の新時代、そしてザック・ポーゼンの黄金時代への道を切り拓いた。
2024年2月&4月:クロード・モンタナ&ロベルト・カヴァリが死去

2024年は、後世に名を残すデザイナーたちの訃報もあった。
2024年2月には、フランスのデザイナーで、「ランバン」でヘッドクチュリエを務めた経験もあるクロード・モンタナが死去。1980年代に大胆なシルエットで一躍有名になり、なかでも“パワーショルダー”は、80年代を象徴するファッションエレメントのひとつとなり、大きな影響を与えた。
2024年4月には、イタリアのデザイナー、ロベルト・カヴァリがこの世を去った。ビヨンセやジェニファー・ロペス、アリーヤといった世界的シンガーたちに愛された大胆なデザインは、唯一無二といえるだろう。
写真は「クロード モンタナ」の1993年春夏コレクションのラスト、ランウェイをクリスティ・ターリントンと歩くモンタナ。
2024年4月:ゼンデイヤの『チャレンジャーズ』プレスツアールック

レッドカーペットやスポーツ観戦など、さまざまな場面でそのファッションが注目されたゼンデイヤ。
ルカ・グァダニーノ監督の映画『チャレンジャーズ』のプレスツアーでの装いは、彼女とスタイリストであるロー・ローチが改めて評価されるきっかけとなった。特に映画のテーマを見事に表現した「トム ブラウン」や「ロエベ」、「ルイ・ヴィトン」などの衣装は必見。
写真のプレミア上映会では、「トム ブラウン」のドレスを着用し、“テニスコア”のトレンドを見事に取り入れていた。
2024年4月:ビヨンセのウエスタンルック

キャリアをスタートさせて以来、常にトレンドセッターとなり続けてきたビヨンセ。3月にはアルバム『カウボーイ・カーター』をリリースし、本格的にカントリーミュージックへの進出を果たした。
これまでのカントリー=白人という概念をくつがえし、文化的な意味での変革をもたらしただけでなく、ウエスタンルックの人気を押し上げることにもつながった。カウボーイブーツからボロタイ(ループタイ)まで、ウエスタンスタイルの人気は2025年も続きそう!
2024年4月:WNBAドラフトでのケイトリン・クラーク

大学女子バスケットボールで“史上最高の選手のひとり”と評価された女子バスケ界のスター選手、ケイトリン・クラーク。2024年のWNBAドラフトに登場した彼女は、全身「プラダ」のウェアに身を包み、注目の的に。
著名なブランドの服を着てドラフトに出席した、(男女含めて)史上初のバスケットボール選手となった。
2024年6月:ドリス・ヴァン・ノッテンが退任

自身の名を冠したブランドを設立してから38周年を迎えたドリス・ヴァン・ノッテンは、2024年6月に行われた2025年春夏メンズコレクションで退任した。
1990年代ファッション界に新たなモードの波をもたらした「アントワープの6人」のひとりでもある彼の仕事は、これで一区切りついたと思われるかもしれない。けれども実際はアドバイザーとして引き続きブランドに留まり、今後も長期にわたって関わっていくもよう。
2024年6月:英美術館でナオミ・キャンベルの展示会開催

40年以上ものキャリアを持つナオミ・キャンベルは、まさにファッションの代名詞。
スーパーモデルとしての偉大な功績と、ミューズとしての魅力、ファッション界全体への影響力により、彼女とその輝かしいキャリアにスポットライトを当てた展覧会が開催されている(~2025年4月6日の予定)。
ロンドンのサウス・ケンジントンにあるヴィクトリア&アルバート(V&A)博物館が、モデルを取り上げた展覧会は今回が初。
2024年7月:世紀の結婚式

結婚式はどんなときも、喜びに満ちたお祝いとなる。アジア随一の富豪とも呼ばれるインドのムケシュ・アンバニの御曹司、アナント・アンバニ(左)と、ラディカ・マーチャント(右)の結婚式もその例外ではない。
6日間におよぶ結婚祝賀イベントには、世界中から2000人を超える招待客が出席。マーク・ザッカーバーグやキム・カーダシアン、プリヤンカー・チョープラー、ジョン・シナ、ニッキー・ヒルトン=ロスチャイルドといった名だたるセレブも参加し、ジャスティン・ビーバーはギャラ1000万ドル(約16億円)でライブパフォーマンスを披露するなど、その豪華さも話題となった。
2024年8月:“ブラット・サマー”トレンド

2024年はチャーリーXCXの影響で“ブラット・サマー”のトレンドが大流行。インパクトのある色やデザインのファッションや、 周囲を気にしないマインドセットをマネする人が続出した。
彼女の6枚目のスタジオアルバム『ブラット』は、音楽界を超えて社会現象となり、さまざまな分野へと波及。アルバムのジャケットにも起用されたアシッドグリーンは、夏のトレンドカラーにもなった。
2024年9月:「ラルフ ローレン」がハンプトンでコレクション披露

アメリカ人デザイナーによるブランド、「ラルフ ローレン」は、NYの街中から3時間近くかかるブリッジハンプトンで、2025年春夏コレクションを披露。約19エーカーもの馬牧場にゲストを招き、トレンドの「オールドマネー」のスタイルを表現した。
2024年9月:スタイリスト、ダニエル・ゴールドバーグの功績

2024年は、スタイリストのダニエル・ゴールドバーグの功績も目立った年だった。今をときめくハリウッドスターたちのスタイリングを手がけ、彼女らをファッション界の“イットガール”へと押し上げてきたダニエル。
担当するセレブは、シアーシャ・ローナンやグレタ・リー、ローラ・ハリアー、そして2024年9月に行われたエミー賞授賞式で「ボッテガ・ヴェネタ」のドレスを見事に着こなしたアヨ・エデビリ(写真)など。
2024年10月:「ヴィクトリアズ・シークレット」のファッションショー復活

6年もの休止期間を経て、「ヴィクトリアズ・シークレット」が待望のファッションショーを復活させた。元ヴィクシー・エンジェルのタイラ・バンクスを筆頭に、ランウェイにはケイト・モスやカーラ・ブルーニ、イリーナ・シェイクなど、伝説的な人気スーパーモデルらが総出演。さらに、アレックス・コンサーニやデヴィン・ガルシアといった新進気鋭のモデルも多数登場し、大成功に終わった。
写真はランウェイで同ブランドのアイコニックな羽根を着用する、ジジ・ハディッド。
2024年10月:「ジョルジオ アルマーニ」がNYを席巻

NYマディソン・アベニューに新たにできた複合ビル、パークアベニュー・アーモリーで2025年春夏コレクションを発表し、壮麗なエレガンスを見せつけた「ジョルジオ アルマーニ」。
「In Viaggio」と題されたこのショーは、「旅」や「旅路」という意味にふさわしく、ファッションウィーク以外の期間で、かつ初めてミラノ以外での場所で行ったショーとなった。
2024年10月:アレッサンドロ・ミケーレ、「ヴァレンティノ」でデビュー

アレッサンドロ・ミケーレの「ヴァレンティノ」でのデビューとなった2025年春夏コレクションは、まさに驚異的だった。水玉模様やフリル、リボンなどのモチーフがランウェイにあふれ、ブランドが過去数十年にわたって得意としてきたロマンチックな世界観を、ミケーラらしく見事に表現した。
2024年10月:エディ・スリマン、「セリーヌ」を去る
2024年9月にパリで行われた「セリーヌ」2025年春夏コレクションの翌月、エディ・スリマン(写真右)がクリエイティブ・ディレクター退任を発表。
フィービー・ファイロの後任として、2018年よりブランドを率いてきて以来、ロゴの刷新など、大きな変革を手掛けてきたエディ。売上を約3倍に増加させたほか、フレグランスやキャンドル、2024年11月には初のメイクアップアイテムとしてリップスティックを発表してきた。
なお、2025年からの後任は、「ポロ ラルフ ローレン」のクリエイティブ・ディレクターを務めていたマイケル・ライダー。
写真は、2022年12月にLAで行われた「セリーヌ」2023-24年秋冬コレクションより、モデルのカイア・ガーバーとともにランウェイに登場したエディ。
2024年10月:「コペルニ」がパリのディズニーランドでショーを開催

「コペルニ」の2025年春夏コレクションは、パリのディズニーランド内というユニークな場所で開催され、ファッションウィークを大いに盛り上げた。コレクションの大部分は、多くの人にとって子どもの頃から親しまれてきたおとぎ話のプリンセスからインスピレーションを得ており、魔法のような時間を提供した。
2024年10月:ウィレム・デフォーが「ミュウミュウ」のランウェイに登場

「プラダ」の2012-13年秋冬メンズコレクションで、ランウェイを歩いた俳優のウィレム・デフォー。デザイナーのミウッチャ・プラダからのオファーを受けて、「ミュウミュウ」の2025年春夏コレクションに登場した。
レッドカーペットでこれまで何度も「ミュウミュウ」を着用してきたウィレムは、最近ではエフォートレスで自信に満ちたスタイルアイコンとしての地位を確立。“世界で最も人気のある悪役”として名高い彼の堂々たるウォーキングは、モデル顔負け!
2024年11月:『ウィキッド ふたりの魔女』プレスツアー

映画『ウィキッド ふたりの魔女』(日本では2025年春公開予定)の全米封切りに先立って行われたプレスツアーで、主演を務めるグリンダ役のアリアナ・グランデと、エルファバ役のシンシア・エリヴォは、映画の役柄からインスピレーションを得たファッションを披露。
アリアナのスタイリングはミミ・カットレルが、シンシアのスタイリングはジェイソン・ボールデンがそれぞれ担当し、2人はプレスツアーでも作中のキャラクターを彷彿させるルックで登場した。
写真のLAプレミアでは、シンシアが「ルイ・ヴィトン」のドレスに「ロベルトコイン」のネックレスを合わせ、アリアナが「トム ブラウン」のドレスを着用。